要点
- 私立高校の初年度納入金は、授業料・入学金・施設費・その他の納付金(諸経費)の合計として構成される
- 就学支援金や東京都の授業料軽減助成金は主に「授業料」に対する支援で、入学金・施設費・その他納付金は対象外として残る
- そのため「授業料だけ」を見て学費を判断すると、実際に必要な金額を見誤ることがある
- 東京都は都内私立高等学校(全日制)の学費状況を毎年度公表しており、内訳ごとの平均額を一次情報として確認できる
- 一括納入が難しい場合に備え、分納・延納の制度を用意している学校もある
初年度納入金の内訳(都内私立全日制・令和8年度の平均)
| 内訳 | 主な内容 | 都内平均額(令和8年度) |
|---|---|---|
| 授業料 | 年間の授業料 | 512,882円 |
| 入学金 | 入学時に一度だけ納める費用 | 254,599円 |
| 施設費 | 校舎・設備の維持等にあてる費用 | 34,386円 |
| その他の納付金 | 学則で定める諸経費など | 205,805円 |
| 初年度納入金(総額) | 上記の合計 | 平均1,007,549円(最高1,942,300円、最低752,000円) |
「授業料だけ見ると実際の負担を見誤る」理由
国の就学支援金(私立全日制は年45万7,200円が上限)と東京都の授業料軽減助成金(上限年4万3,800円)を合わせると、授業料に対しては年50万1,000円まで支援を受けられます(詳細は別記事「学費と支援制度」を参照)。上の表の都内平均で見ると、授業料の平均額(51万2,882円)はこの支援の範囲に近い水準です。
しかし支援の対象は授業料に限られ、入学金・施設費・その他の納付金は対象外です。上の表の平均値で単純に足すと、入学金・施設費・その他の納付金の合計は授業料の平均額に近い規模になり、授業料の負担が軽くなっても、初年度にはこれと同程度の費用が別に残ることになります。
学校ごとの差が大きい
東京都の調査でも、初年度納入金の総額は最高額と最低額の間に大きな差があります。学校の施設や特色、コースの違いによって、授業料以外の費目(施設費・その他の納付金)の設定は学校ごとにかなり異なります。
個別の学校の正確な金額は、この記事の平均値ではなく、各校の募集要項で確認してください。学校ごとの金額は年度ごとに改定されることがあり、コースによっても変わります。同じ都立との併願を考えている場合でも、私立側の初年度納入金の規模によって、家計全体の受験プランは変わってきます。
分納・延納を確認する
- 一括納入が難しい場合は、志望校に分納制度があるかを確認する
- 都立との併願で結果を待ちたい場合は、延納・返還制度の有無を確認する(→別記事「併願私立の入学手続きと延納制度」)
- 分納・延納の条件(回数、期限、対象となる費目)は学校ごとに異なるため、募集要項で確認する
内訳・平均額の出典: 東京都「令和8年度 東京都内私立高等学校(全日制)の学費の状況について」(確認日 2026-08-03)。数値は都内私立高等学校(全日制)約230校の平均・分布であり、個別の学校の金額とは異なります。
学費は年度によって変動します。志望校の初年度納入金は、必ず最新の募集要項・学校の公式情報で確認してください。